建設業の特色 3
注文生産というものを顧客の側からみると、注文した物の引き渡しをうける前に契約にしたがって代金の一部を支払うわけですから、果たして自分の希望するような性能、品質の物が必要な期日までに得られるかどうか、大変不安ということになります。
どうしても信用できる請負業者を選んで、注文せざるを得ません。
顧客と建設業者との関係で、永年にわたる継続的取り引きにより培われた人的つながりが重視されるのも、建設取り引きにおける信用重視の結果です。
建設業では、社長や役員によるトップセールスということが営業上重要であるといわれていますが、これもまた信用を重視する建設業の1つの特色であるといえるでしょう。
建設工事の請負契約の方式としては"一括契約方式"、"単価契約方式"、"コスト・プラス・フィー方式"、"CM方式"などがあります。
しかし、日本ではほとんど一括契約方式がとられています。
一括契約方式とは、契約時に定めた請負金額は天変地異や異常なインフレなど、予め契約で定めているような事態の発生した場合以外は変更されない契約です。
発注者にとっては、発注と同時に価格が確定できるという利点があります。
しかし、建設業にとっては契約時に請負金、つまり売り値は確定するものの、コストは生産活動がまだぎなわれていないわけであるから確定しないのです。